◆寄宿舎ルール4「喧嘩両成敗」
「………へえー…」
「めずらしい。 WoLとセシルが喧嘩してら」
「あれ、ジタンにバッツ。 帰ってたの」
「お、オニオン。 なあなあ、それよか何で二人喧嘩してんの」
「聞いてればわかるよ」
「…ああもう! WoLのわからずや!」
「わからずやはセシルのほうだろう…!」
「どうして! いやだって言ってるのに盾ばっか投げて! WoLの攻撃、初撃が速い上に高低差に強いんだから、遠ざけるしかないってわかってるだろう!?」
「ガードなり回避なり方法があるだろう! なんだかんだと大方ガードするくせに! それよりも、そのあとにめったやたらに槍を投げられるこちらの身にもなれ!」
「だってWoLは当たったらすぐエンドオールやるじゃないか! 僕は派生技がないのに、ブレイブ攻撃だけでHPまで削られるなんて不公平だ!」
「そのぶん使い勝手のいいHP攻撃があるだろう! 加えてあれだけつながりやすいコンボ攻撃があるのだから贅沢を言うな!」
「…あー。 要するに、お互い相手の攻撃パターンが気に食わない、と」
「そうなんだよね…。 まあ、セシルのコンボが強いのは事実だし、派生技は僕も持ってるから、WoLが使いやすいのはわかるしさ」
「おー。 派生技っていいよなあ」
「だよねー」
「(…俺もないんだが)」
「けど、止めなくて大丈夫かな」
「お前止められるのかよ、バッツ」
「いやー。 ムリ」
「だろ。 あんなんなってる二人のところに突っ込んでくには、俺はまだこの世に未練が――」
「「あ」」
「やかましいわ貴様ら!! いい年をした戦士がくだらぬことでいつまでも!!」
「「!!」」
「おとーさん来ちゃった」
「来ちゃったな」
「あーあ…」
「ガーランド、邪魔をするな!」
「そうです! これは僕たちの問題で――」
「問答無用!!(ちゅどーーーん)」
「………」
「………」
「………」
「…で。 するとなにか。 貴様は要するに、自分と戦っているときに、こやつが暗黒騎士の格好ばかりしているのが気に食わんと」
「………」
「……(そ、そんな理由だったのか…)」
「…よくわかった。 貴様には別の理由で説教が必要なようだな…(ゴゴゴ)」
「が、ガーランド…あの、僕もWoLも、もうじゅうぶん反省しましたから」
「やかましい。 お主にも原因の一端はある」
「うっ…」
「偏った戦い方ばかりしてはいかんと言っておるだろう。 貴様はせっかく二つも戦闘スタイルのある贅沢者なのだから、それをきちんと活かさねばならんと(以下略)」
「う……す、すいません…(しょぼーん)」
「…ガーランド。 あまりセシルをいじめるな」
「貴様がそれを言うか…!(イラッ)」
「あーあ…。 ありゃ、終わんないぞ」
「もう夕飯の準備しちゃおうぜ」
「そうすっか。 けど、あの二人ほんと仲いいよなあ」
「なー」
「(…俺には二人ともただの馬鹿に見えるんだが…)」
考察:
1.おとんはガーさんだがおかんはのばらかもしれない(みんな勝手だから)
2.じゃあカオスさまとコスモスさまは何だろう
3.答え:じいちゃんばあちゃん
4.このあと弟の教育方針について兄さんも怒られる
5.というか寄宿舎ネタで兄さん怒られてばかりいる
6.WoLのときに暗黒騎士のかっこうばかりなのは、WoLが聖騎士で戦いづらい相手だから