その1:月イチの衝動
「…WoL…」
「セシルか…、……、どうした?」
「あのさ…」
「うむ」
「…ガーランドの素顔ってどんなだろう」
「………は?」
「いつでもあの兜かぶってるから、わからないし。 WoLなら知ってるかと思って」
「……いや…」
「…あ、そうなんだ? そうか…」
「すまないな」
「あ、ううん。 いいんだけど…いったん気になりだしちゃったら、止まらなくて」
「…そうか」
「ガーランドだけじゃないんだ、エクスデスの鎧のなかみとか、雲さんのあの豆もやしとか」
「(…まめもやし…)」
「ミシアさんの髪型って一体どうなってるのかとか、皇帝の頭の上の蛇ってなんなのかとか、それより髪の毛に隠れてるあの背中の顔ってなんなのとか」
「(…そんなもの見たことない…)」
「あのクラウドのこと追っかけまわしてる人は、なんでときどき自分からデジョントラップに飛び込んでくのかとか」
「(…なんだったか、名前は)」
「クジャのあの下半身の服の構造ってどうなってるのかとか」
「(…たしかにあれはポロリといきそうだ)」
「ジェクトさんはいつも裸足だけど、いったいどのくらい硬いのか触らせてほしいとか」
「(…瓦礫でも平気そうだった)」
「そのほかにもいろいろと気になっちゃって…僕、僕もう…!(わっ)」
「……とりあえず、落ち着け、セシル(そうか…今日は満月か)」
「…と、セシルが大変なことになっていた」
「そっか。 今日満月だったもんなー」
「…(満月だからなんだ)」
「あれ、スコール知らないのか? セシルは半分『月の民』ってやつらしいから、月の満ち欠けで身体の調子に変化があるらしいッス」
「そうそう。 なんかあれだろ、石とか食べたくなる感じなんだろ」
「…それって妊婦さんがなるやつじゃないのか?」
「今日はカオス勢の見た目の謎をやたらと気にしていた」
「あー。 ゴルベーザの顔とか気になるなー」
「気になるよなー。 セシルの兄ちゃんだから、あんな顔かな」
「あの顔にあの身体かよ」
「セシルだってけっこうマッチョッスよ」
「…私も同じことを訊いた」
「お」
「それで?」
「『兄さんは僕と似てるよ』…だそうだ」
「………」
「………」
「………」
「(………)」
考察:
1.余計気になってきた。
2.ひでおの行動はほぼ実話(嫌いじゃないんですよ…ただこう…絡みづらいなあって思うだけで←)
3.セシルの感覚はちょっとずれている(似ているかと訊かれると…うーん…)
4.セシル「僕をもうちょっとがっしりさせて…そうだな、タイタンくらい」
5.WoL「…!?」