果たして、週末。
馬超は張飛に誘われた、件のドッグランに出かけることにした。
近隣の住民の親睦会のようにもなるらしい、仕事にかまけてあまり地域と関わりを持って来なかった馬超に、いい機会だから友達を作れと張飛は言っていた。
ユンは主がどこかへ出かけようとしているのがわかるのか、先ほどから玄関のほうでそわそわとしている。
仕事では付けられない革のブレスレットをつけて、準備は完了。
厚手の上物は、先日見つけて衝動的に買ったものだ。 ユンの首輪と材質が良く似ていて、お揃いっぽいなどと思ってしまったのが運の尽きだった。
首輪は一度、外そうと試みたことがあったのだが、うまく外れずユンの首を傷つけてしまいそうだったのでやめた。
似合っているし、無理に外すこともないと思ってそのままにしてある。
それなら自分がお揃いにすればいいと、普通ならあまり考えないだろうが、馬超はまったく抵抗なくその行動を選んだ。