1.シルフたすけて!
「…だれか、エスナ使える余力のある人ー」
「いねーだろ、そんな奴…」
「ごめんね、私ももう魔力がなくて…」
「いーんだって、気にすんなティナちゃん! 誰かが担ぎゃあいいだけの話さ」
「誰が担ぐんだ」
「言いだしっぺだろ。 お前な、ジタン」
「ばっかやろー、冗談じゃねーよ。 誰が野郎なんか担ぐか」
「そもそもジタンじゃ背丈足んねーよな!」
「誰が豆ツブドチビかーーー!!」
「ギャー!! 言ってねーッス!!」
「でも、困ったなあ。 フリオニールは僕らのなかでも大きいほうなのに…」
「同じくらいの体格の人間を一人背負ってじゃ、動きは不利になる一方だな…」
「…仕方ない。 少しでも安全そうな場所を探して、そこで――」
「待ってくれ、WoL……フリオニールを起こせばいいんだね?」
「…セシル? 何か、方法があるのか?」
「うん。 …いま、なんとなくひらめいた方法なんだけど」
「お。 元の世界の記憶ッスか?」
「そうだと思う。 バッツ、愛のフライパン持ってるかい?」
「え? ああ、持ってるぜ。 ほら」
「ありがとう。 …どうやらこれは、僕の世界にあったものらしい」
「おおっ、そうだったのか。 それでそれで?」
「本来の使い方は――こうだ!!」
がいーーーーーん
「いだーーーーーーッ!!!!」
「!!!!!!??」
「…ああ、やっぱり効果抜群だね。 さすがシーラさんの愛のフライパン…」
「………」
「………」
「………」
「………」
「おはよう、フリオニール(にこり)」
「……お…おは、よう……」
1.そりゃあ目も覚める。
2.のばら:俺はそんなにまずい局面でスリプルにかかったのか…?
3.ジタン:……いや……お前は悪くねえよ…。
4.たま:…僕、次からはちゃんとMP残しとくから…。