寄宿舎ルール3:セシルを怒らせてはいけない
「ん! いい匂い!」
「なんの匂いだ、WoL」
「あっ、2人ともおかえりなさい!」
「ああ、オニオンナイトにクラウドか……あー…」
「フォンダンショコラだよ、WoL」
「そう、それだ」
「セシルが作ってるんだ?」
「うん。 ティナのリクエストでね」
「…よく、そんなもののレシピを知ってたな」
「本格的じゃないんだ。 簡単なのを教えてもらったんだよ」
「…誰に」
「兄さん」
「「(…なんで…?)」」
「ゴ、ゴルベーザってそんな趣味してたの?」
「え、ううん。 たまたまだって。 兄さんも…ほら、あのクラウドのこと追いかけまわしてる人」
「…セフィロスか?」
「そう。 あの人に教えてもらったって言ってたよ」
「「(……なんで…!?)」」
「こらぁ、バッツ! 返せよ! それは俺の大事な(バタバタバタ)」
「へっへーん! 大事ななんていわれちゃあ、余計見たくなるだろ!(バタバタバタ)」
「できたよー。 『ワンボウルでサクッ☆トロッ☆フォンダンショコ』」
「「あ」」
どんがしゃー
「……(あちゃー…)」
「い、いてて…! ご、ごめん、セシル! だいじょ…」
「バ……」
「……ありゃ、ティナ…? ど、どうしたの、そんな怖い顔し」
「バッツのばかーーーーッ!!!(悲しみの水泡的ななにか)」
「わあああ!? ティ、ティナぁっ!?」
「おち、落ち着いてティナーー!!」
「(……やれやれ…)」
「…セシル。 大丈夫か」
「…ああ、うん…チョコレートついちゃったけど…」
「…とりあえず、髪を洗ってこい。 ティナとバッツはなんとかしておく」
「う、うん」
「…まったくお前たちは…」
「ご、ごめんなさい…」
「(なんで俺まで怒られてんだ…!)」
「特にバッツ。 お前はもう20歳だろう。 前を見て歩けと教わらなかったのか」
「…す、すいませんん…」
「せっかく、楽しみにしてたのに…セシルのフォンダンショコラ…!(ぐずぐず)」
「ティナ、もう泣かないでよ…あ、セシル。 おかえり」
「うん。 …WoL、もういいよ。 バッツも反省してるだろうし」
「そうか。 セシルがそう言うなら」
「うん。 ……ところで、クラウド」
「……なんだ」
「白と黒とどっちが好き?」
「……? ……白」
「わかった。 じゃあ、バッツ(がっし)」
「へっ!?」
「(ブレイブMAXの)パラディンフォース一発で許してあげる(ずるずるずる)」
「えええええ!? ちょっ、待って! ごめんなさい! 許してーーー!!(ずるずるずる)」
ぎゃああああぁぁぁぁ……
「………」
「………」
「………あ、今日の夕飯当番だれだっけ」
「………あ、俺だ」
「………」
考察:
1.セシルはお菓子作るのが上手
2.WoLは長いカタカナを覚えられない
3.セフィロスの出し方を考えていたらいつの間にかこうなった
4.もちろんレシピの命名も彼
5.クラウド以外の面子のほとんどはセフィロスの名前を覚えてない
6.バッツを追いかけてたのはジタン
7.黒だとソウルイーター