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ちとにっき

永遠に 生きるがごとく 夢をみる !

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とんだ食わせもの

久しぶりに、幻水のお話。 追記からです!
いや、最近共演を書いてなかったせいか、なんだか違和感。 あと、一人称初めての人だからかもしれない。
はやく、IIやらなきゃなあ…ティントのあたりの記録が抜けてるんだ…ぜんぶ…なんでだろう…
ジェスとIIのやりとりとか、メモしとかなきゃいけなかったはずなのになあ…!


あ、そうだ。 ほもくさいのでそういう香りのダメな方はあれかも。
でも期待するとあれかも。 いつものことですが。


(そんで追記)
ひさびさに書いたら、ユキとリカを動かしたくて仕方なくなったという。(笑)
なんだかんだいって、きっとわたしが彼らをいちばん好きなんですね…と再自覚した瞬間でした。 ははは。

ユキさんとリカが珍しく起きてこない。
あの二人に限って何かあるってことはないだろうけど、なんだか心配になったので、僕はシュウに断って二人の部屋に行ってみた。
シュウは「なにもあなたが行かずとも」と渋い顔をしていた。 でも、こういう心配事に関して「百聞は一見に如かず」を押し通している僕だから、結局行かせてくれた。
二人の部屋のドア。 一応ノックをして、声をかけてみるが、返事はない。 押してみたら簡単に開いた。 鍵をかけてないのだ。

「ユキさん? リカ?」

いくぶん抑えた声で名前を呼ぶと、向かって左側のベッドから――あれ?
右側のベッドはユキさんのベッドのはずだけど、まるで使った形跡がない。
おかしいな、と僕が思ったとき、左のベッドから人がむくりと起き上がった。
それはリカ――の、はずなのだが。

「あれ、マコト…」

掛け布団から現れたのは、金髪だった。 リカは金髪じゃない。 金髪なのはユキさんだ。
うーん、と伸びをした後、僕の方を見てきょとんとしたユキさんだが、疑問があるのは僕も一緒だ。 なんでリカのベッドで寝てるんだろう…?
僕が何かを言う前に、あ、とユキさんは声を上げて、ちょっと寝乱れている頭に手をやった。

「もしかして、俺たち寝坊したのか?」
「え、あ、ええと…そうですね」

…いや、僕にはそれより気になることがあるんですけど…。
そんな僕を尻目に、ユキさんは後ろを振り返った。 どうやらそこには、リカが寝ているらしい。 ベッドの本来の主だ。
ユキさんは後ろ手をつくと、まだ覚醒していないらしいリカの耳元に顔を近づけた。
ユキさんのくすんだ金髪が、リカの顔の上にしだれかかる。

……って、なんでそんなに近づく必要があるんだろう!
ほとんど唇が触れそうな距離で、ユキさんは「リカ、朝だよ」と言った。 無論、そんな距離なので、声はささやき声に近い。 僕はわけがわからずどぎまぎしていた。

ユキさんはたいそう顔がきれいだ。 男の僕がみても、なんの疑問も持たずそう思う。
ちなみにリカはリカで、それなりに整った顔をしている。 つまるところ、美少年に分類される二人がそんなアングルだと、女の子でなくても心臓に悪いのだ。

リカが身じろぎをした。 起き上がるリカにあわせて、ユキさんも身体を起こす。
いかにも寝起きですといった風の目をこすると、リカがぼんやりと僕の方をみたので、慌てて僕はリカに挨拶をした。

「おはよう、リカ」
「ん……おはよ、マコト」
「ほら、支度支度。 寝坊らしいぞ、俺たち」

笑い含みの声でそう告げて、ユキさんはリカの手をすくう。 そのまま、手の甲にちゅっと軽い音を立ててキスをした。

………って、何それ!!!?

あまりに自然体で行われた動作に、僕はあやうくそれを何でもないことのように流しそうになった。 が、どう考えてもそれは普通の友人同士がするしぐさじゃない。 あえて言うならば、いわゆるその、……恋人みたいな!
頭の中で盛大に突っ込んでる僕をよそに、リカはユキさんの突然の行動にも驚いた様子はない。 そのまま少しだけ眉をひそめると、抗うように手を翻した。
そして言ったことといえば、

「…よせよ…人前で」

……ちょ、ちょっとまって!!!
ひ、人前でって、どういうこと!? 人前じゃなければいいの!? いいのか!?
前々からちょっと、怪しいなとは思ってたけど、二人ってやっぱりそういう関係なの!?
大混乱している僕は、しかしとりあえず、なんだか自分がお邪魔虫みたいだってことだけは理解した。 いや、そんなことないんだろうけど、この雰囲気の中にどーんと突っ立ってるのは、僕は辛いぞ。 はっきり言えば逃げたい。 当初の目的は果たしたし、いいよね、これ僕、敵前逃亡じゃないよね!

「あ、えと…じゃ、僕、シュウのところに戻るから…」

というわけで、無駄に甘い空気にあてられるようにして、僕は二人の部屋からそそくさと退却したのだった。








「で、どうしたんだ、あの二人は」

あきれた顔で訊いてきたのはフリックさんだ。 無理もない。 僕だって訊きたい。
昨日の一夜に何かあったとしか思えない、今日の二人はなんだかやたらにいちゃいちゃしている。
その横で、いつもの通り尊大な仏頂面を晒しているのはルックだ。 たまたま居合わせただけの僕たちだけど、ルックとフリックさんは解放戦争のよしみなのか、割と話をしているのを見かける。
さあ、と首をかしげた僕に、ルックがフン、と鼻を鳴らした。 人を小ばかにしたような態度はいつものことなので、もう気にならない。 フリックさんも似たようなものだ。
けど、なんだか今日すごく不機嫌じゃない? ルック。

「ルック、なんか知ってるの?」
「気が付かない君たちがいっそおめでたいよ」

え、何それ。
顔を見合わせた僕とフリックさんに、付き合ってられないとばかり、ルックはひらりと衣を翻した。

「今日の日付見てみれば」

今日の日付? …………あ。

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