古今東西主人公がシナリオの途中で死ぬのが決定しているゲームってあまりないと思うんですけど(普通それで負けですから)、だからこそクロノトリガーのあのシーンってとても衝撃的。
しかも、光線で崩れて溶けるみたいに消えちゃうんですよね、跡形もなく。
あれは初めてみたとき、かなりのショックを受けた記憶があります。
ペンダントだけがラヴォスの熱線にも耐えて、マールがいる場合はマールの肩に、他の面子の場合は傍らに落ちてるんですよね。
何も残っていないせいで余計に死んだなんて信じられないから、あのペンダントが仲間に教えた事実って恐ろしいものがあったのでは。
あのイベントから死の山での復活まで主人公なしの状態が続くわけですが、そうなると主人公じゃない人に多くのスポットが当たるようになるわけで。 各々の台詞がものすごく活きてくる感じがするんです。
代表的なのはマールとルッカだと思いますが、ここでカエルをずっと先頭にしておいた私。
「サイラスばかりか…… クロノまでも……。」
という台詞にガツンとやられました。
そうだよ~カエルってずっとサイラスのこと引きずってるんじゃないか~!
目の前で仲間を失ったら、きっとまた自分を責めるんだろうなあ…この人(カエル)。
そんな状態でずっと仇だと思っていた魔王と会って、クロノのことをコケにされたら普通その場でたたっ斬るよなぁ…。 よくあの場で我慢したよ…。(させたのは私…)
「今キサマを倒したところでクロノは戻って来ん……。サイラスもな……。」
ルッカやマールも心からの叫びで身につまされるものがあるんですが、親しい仲間の死に臨むカエルの台詞には重さを感じます…。
カエルって敵討ちのために魔王を倒そうとしていたんじゃないのかもしれないですね。
魔王を倒してもサイラスはかえってこないってはっきり言ってるし。
魔王本人に対する遺恨はあるだろうけど、それよりもむしろガルディア21世とリーネに対する忠誠や、サイラスの志を継ぐ意味のほうが彼のなかでは大きかったんじゃないだろうか。
きっとカエルにとって、一番の敵は常に己だったんですね。
けど自分の弱さを知っているカエルは、だからこそ勇者になりえたんだろうなあ。
長い間立ち止まってて、でも歩き出したカエルはえらい。
…カテゴリを「クロノトリガー」じゃなくて「カエル=グレン」にした方がいい気がしてきた(汗)