PS2貸してる(クロノトリガープレイ中の)先輩と話をしたら、
「クロノトリガーは確かに面白いけど、タイムパラドックスの問題が全く無視されている」
と言っていました。
そう、私もそれは気にかかっていたこと。
例としては、先輩曰く、「俺の中にはボッシュが3人いる」んだそうで。
1人目は、現代のメディーナ村付近で刀鍛冶を営んでいる謎の老人ボッシュ。
2人目は、海底神殿で時空の渦に巻き込まれた(=本来の歴史どおりの)ボッシュ。
3人目は、予言者があらわれたことにより嘆きの山に幽閉された(=変更された歴史の方の)ボッシュ。
クロノたちが古代に行って歴史が変わった場合、ボッシュは海底神殿には行かない(つまりタイムゲートに飲み込まれるタイミングがない)のですが、にもかかわらず現代にボッシュが存在する…というのは妙ではないかと。
2人目と1人目がつならがらなくなり、しかも3人目から1人目へのつながりには無理があると言うのに、なぜ1人目のボッシュは未だ存在することができるのか?
その説明としては、クロノトリガーの世界は1999年に出現するラヴォスを倒すまで、「シュレディンガーの猫」状態である、ということだそうです。
「シュレディンガーの猫」…物理学者シュレディンガーが提唱した思考実験。箱の中に猫と、一定の確率で毒ガスを発生する(=猫が死ぬ)物質を入れ、蓋を閉めて一定時間放置する。このとき、観測者が蓋を開けない限り、猫は100%生きているとも、100%死んでいるとも主張することができる、というもの。
ラヴォスを倒して各々の時代に戻り、そこでようやく「観測者」たるクロノたちは「猫」(つまり世界)がどうなったかを知る…ということではないかと。
クロノたちの時空移動は「タイムトラベル(タイムパラドックスを引き起こす可能性がある)」の部分と「タイムリープ(タイムパラドックスを引き起こさない)」の部分がごちゃ混ぜになっていて、先輩はその辺が気になるそうです。
私も常々疑問だった(笑)
黒の夢の出現の仕方とか、マールとサラのペンダントとかもようわからんしな。
まあきっと、発売された頃から飽きるほど続けられた議論なんだと思うんですが。
そういう面倒な部分をぜんぶぶち抜いて、面白そうなところだけ抜粋したらああなった、って感じか?
だけどやっぱり、そのセンスには脱帽するなぁ。
つじつま合わせと放置のバランス感覚というか。
実際ラヴォス倒してもエンディングにボッシュ普通にいるしな(笑)
そのあたりの矛盾はクロスにつながる部分があると思うんですが、トリガーはトリガーで議論完結したい気分です。
聖剣も世界つながってるみたいだけど、3は3で完結したい気分だし。
タイムパラドックスを見事に解決している作品としては「テイルズオブファンタジア」の名前を挙げてたんですが(先輩は)、それを「よくできてる」と表現してました。
確かに、「よくできてる」には感嘆を覚えますが(2周目のドラクエVIIのような)、たとえば穴だらけでも「クロノトリガー」のように面白いゲームは存在するんだなあなんて思ったのです。
矛盾や穴を自己流に埋めていくのが楽しい性質なので、あまり気にならないってのもあるんですけどね(笑)
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